2021年7月2日発行の二輪車新聞にこんな記事が載っていました。
全国の小型二輪販売[2021年3月]
6599台に 前年同月比27%プラス
SR400月販トップセールス
本紙集計による2021年3月の小型二輪(総排気量251cc以上)・全国新車販売台数(検査届出ベース)は、合計が6599台で前年同月比1401台=27.0%増と2ヶ月連続、今年2度目の増加。累計は1万4584台で前年同月比1678台=13.0%増。
機種別月販で見ると、SR400が小型二輪全体、そして251cc~400ccクラスでもトップセールス。401cc以上クラスでは、新型レブル1100の2位が最上位。
引用元:2021年7月2日発行 二輪車新聞
コロナ禍で三密を避けた移動手段としてバイク人気が高まっています。教習所の予約は一杯で、人気車種は新車も中古も供給が追いつかず、価格が高騰しているようです。
売行きが好調なバイクは買取価格も上昇するはず!ということで今回は2021年3月度の全国販売台数ランキングトップ10をご紹介します。
ブログの最後では、本紙で公開されていたトップ40を表にまとめています。トップ10以外の車種も気になる方はぜひ最後まで御覧ください。
※本紙では車種ではなく『機種』という表現がされており、おそらく同じエンジンを積んでいるモデルは同一機種としてカウントされています。
第10位|【ハーレー】1200カスタム/ロードスター/フォーティーエイト

第10位にランクインしたのは、旧スポーツスターファミリー、現在はストリートファミリーに属する1200ccのエンジンを積んだモデルです。
中古車価格の高騰具合と、新車の在庫具合から判断するにおそらく最も売れているのはフォーティーエイトでしょう。
新車価格よりも高値で取引されている中古車もあるようです。新車も製造が追いつかずに納期不明とのことでした。
太いタイヤや小さなタンクがかっこよく大変人気なバイクです。女性でも扱いやすい車格で、取り回しもしやすく、どんな街並みにも映えるいいバイクです。
ストリートファミリーはハーレーの入門的なカテゴリで、最初に手を出す人が多いようです。しかし、半数ほどは後にステップアップしてビッグツインに乗り換えている印象。
価格の高騰している現状を考えると最初からビッグツインの購入を考えてもいいのではないかと個人的には感じます。
ハーレーダビッドソン公式サイト(ストリートファミリー)はこちらからチェック
第9位|【ホンダ】CB650R/CBR650R

第9位にランクインしたのは、CB650RとCBR650Rです。
両車種の違いは、カウルが有るか無いか、ライディングポジションなどで細かいパーツに違いはあるもののエンジンやフレームは共通の兄弟車です。
日常域で扱いやすいパワー特性で、街乗りからちょっとしたスポーツ走行まで初心者でも十分に扱えるスペックであると言えます。
ホンダのバイクは本当に乗りやすく、免許取り立てのライダーでも上手くなったような錯覚を抱くほど乗りやすいバイクです。
きっと私のようなタイプのトコトコ走る系ツーリングライダーには600ccクラスのバイクが本当は丁度いいのでしょう。
第7位|【ホンダ】NC750X/DCT

第7位にランクインしたのはNC750Xです。
NC750Xは2021年2月にフルモデルチェンジされて新型が発売されました。非常に扱いやすく、長旅でも疲れにくい快適な乗り味です。
このバイクの特徴は、従来バイクの燃料タンクがあるはずの場所が、フルフェイスヘルメットも収納できる大容量(23L)のラゲッジボックスになっているところです。
DCTでは、「スタンダードモード」で3000回転、「スポーツモード」で4000回転程度で自動的に滑らかなシウトチェンジをしてくれます。
第7位|【ホンダ】400X/CBR400R

同率7位でランクインしてきたのは、400XとCBR400R。
この2車種は、CB650R/CBR650Rと同様のプラットフォーム戦略車です。フレームやエンジンは同じものが使われ、細かな設定の違いでそれぞれにキャラクターをもたせています。
CBR650Rは見た目は過激なスーパースポーツ然としているものの、前傾姿勢もキツすぎず、実際の乗り味は非常にマイルドで初心者でも扱いやすい設定です。
汎用性が高く、バイクの入門として最初の相棒に丁度いいバイクと言えるかもしれません。
400Xは、アドベンチャーツアラーです。エンジン特性はCBR400Rとほぼ共通で、上半身を直立させたアップライトなライディングポジションで街乗りもしやすく、峠道でも楽しく乗りこなすことができます。
第6位|【ホンダ】CB400 SF/SB

第6位にランクインしたのはCB400です。
教習車でもおなじみのバイクで、多くの人が一度は乗ったことがあるのではないでしょうか?
跨りやすくて乗りやすく、どんな場面でもスムーズな走行が可能で初心者からベテランまで多くのライダーに愛されています。
大型バイクに乗り馴れているとサイズ感は非常に小さく感じますが、多くの日本人にジャストサイズの大きさではないでしょうか?
SFとSBの違いはカウルが付いているかどうかとミラー・ヘッドライトの形状くらいで基本的にはほとんど同じです。
SBの方がカウルが付いている分防風効果が多少期待できますが、価格は16万円ほど高く設定されています。どちらを選ぶかは好みで選んで差し支えないでしょう。
第5位|【カワサキ】ニンジャ400/KRTエディション/Z400

第5位にランクインしたのはニンジャ400とZ400。
この2車種も兄弟車で、フルカウルのニンジャ400からカウルを取り払い、ストリートファイターカスタムに仕上げられたのがZ400です。
前モデルまでは、650ccをベースにエンジンをダウンサイジングしていたニンジャ400ですが、2018年のフルモデルチェンジで250ccをベースに開発されています。
大型ベースのどっしりとした車格ではなく、250ccと共通の軽くてコンパクトな車体に400ccのエンジンを積むことで車重を40kg以上軽量化することができました。
Z400は、シート高はニンジャ400と同様ですがアップハンドルと90mmほど広いハンドルバーで乗車姿勢が非常に楽。
初心者からベテランまで、どんな乗り方をしてもよく走り・よく曲がる、そんなバイクです。
第4位|【ハーレー】クルーザーファミリー

第4位にランクインしたのは、ハーレーダビッドソンから【FLHCS/FLFBS/FXBRS/FXFBS/FXLRS/FXBBS】の6車種です。
アルファベットを並べられても全然わからないと思いますのでカタカナの車種名で表します。
- FLHCS=ソフテイルヘリテイジクラシック
- FLFBS=ソフテイルファットボーイ
- FXBRS=ソフテイルブレイクアウト
- FXFBS=ソフテイルファットボブ
- FXLRS=ソフテイルローライダーS
- FXBBS=ソフテイルストリートボブ
これらは、以前までソフテイルファミリーとダイナファミリーに分かれていましたが、2018年に統合されてクルーザーファミリーになりました。
ソフテイルファミリーの特徴は、クラシカルなリジット風フレームでリアサスが外側から見えないところです。
リジットフレームには元々リアサスは付いておらず、バイクが受ける振動が直にライダーへ伝わることから『ハードテイル』と呼ばれていたのですが、リアサスを搭載して乗り心地がソフトになったことで『ソフテイル』と名付けられました。
ロングツーリング向けのカスタムから走りに特化したカスタムまで幅広くカスタムできるのが特徴で、多くのハーレー乗りが最終的にこのソフテイルファミリーか旧ダイナファミリーにたどり着きます。
第3位|【カワサキ】Z900RS/カフェ

第3位にランクインしたのはZ900 RS/カフェ。
この2車種の違いは、ビキニカウルの有無、シートの形状、ハンドルの高さです。カフェのほうがシート高が高く、ハンドルは低く設定されています。
カウルが付いてることと、軽い前傾姿勢から、Z900RSカフェの方が高速域やワインディングでの操作性は高いようです。
ですが、基本性能は同じなのでこのあたりはライダー自身の好みによるところが大きいでしょう。
第2位|【ホンダ】レブル1100/DCT

第2位にランクインしたのはホンダレブル1100です。
レブル1100のエンジンは、本格オフロードも走れるアフリカツインのエンジンがクルーザーらしくチューニングされて乗せられています。
販売が絶好調のレブル250の長兄として発売され、こちらもまたたく間に販売台数第2位まで登ってきました。その魅力はやはり足つきの良さとクルーザーとは思えないネイキッドのようなハンドリングの良さでしょう。
クルーズコントロールやグリップヒーター、ETC2.0も標準装備で季節を問わず快適なロングツーリングに対応できます。
第1位|【ヤマハ】SR400

そして見事全国月販台数第1位に輝いたのはヤマハ『SR400』です。
SR400は、1978年に登場して以来43年もの間たくさんのライダーたちを様々な場所へ連れて行ってくれました。それが2021年モデルをもって生産終了となることが発表されています。
クラシカルでシンプルなデザインからカスタムベース車両としても優秀で、基本設計が大きく変わることなく長年多くのライダーたちに支持されてきました。
最近はネオクラシックが人気で、最新技術を盛り込みながら、カフェレーサーや旧車の復刻デザインのバイクが多数販売されています。
しかし、43年たった今でもSR400はキックスタートのみで電子制御も何も付いていない、新車で買える最後のリアルクラシックバイクです。
SR400との思い出をたくさん持っているライダーさんは世界中に沢山いらっしゃると思いますが、最後にもう一度SR400に跨ってみるのはいかがですか?
まとめ
小型二輪(251cc以上)の2021年3月度月販セールストップ10をご紹介してきました。人気の車種は買取価格も上昇する傾向にありますから売却をお考えの方は参考になるのではないでしょうか?
それでは最後に本紙で発表されていた月販台数トップ40を載せておきます。トップ10以降の車種も気になる方は是非チェックしてみてください。
2021年 小型二輪 全国販売台数 上位40機種
順位 | 銘柄 | 機種名 | 3月販売台数 |
1 | ヤマハ | SR400 | 628 |
2 | ホンダ | レブル1100/DCT | 570 |
3 | カワサキ | Z900RS/カフェ | 255 |
4 | ハーレーダビッドソン | FLHCS/FLFBS/FXBRS/FXFBS/FXLRS/FXBBS | 231 |
5 | カワサキ | ニンジャ400/KRTエディション/Z400 | 160 |
6 | ホンダ | CB400 スーパーフォア/スーパーボルドール | 157 |
7 | ホンダ | 400X/CBR400R | 142 |
7 | ホンダ | NC750X/DCT | 142 |
9 | ホンダ | CB650R/CBR650R | 122 |
10 | ハーレーダビッドソン | 1200カスタム/ロードスター/フォーティーエイト | 117 |
11 | スズキ | SV650/X ABS | 113 |
12 | カワサキ | ニンジャ1000SX | 102 |
13 | カワサキ | W800(ストリート・カフェ含む) | 100 |
14 | ホンダ | CB1300 スーパーフォア/スーパーボルドール | 98 |
15 | ヤマハ | トリシティ300ABS | 90 |
16 | トライアンフ | トライデント660 | 88 |
17 | ハーレーダビッドソン | ヘリテイジクラシック/ソフテイルスリム/ スポーツグライド/ソフテイルスタンダード | 80 |
18 | ヤマハ | YZF−R3ABS/MT-03 | 79 |
19 | スズキ | カタナ/GSX-S1000 ABS/F ABS | 73 |
20 | ハーレーダビッドソン | ロードグライドスペシャル ロードキングスペシャル | 71 |
21 | BMW | R1250GS アドベンチャー | 69 |
22 | ホンダ | CBR600RR | 65 |
23 | トライアンフ | ボンネビルT120/スラクストン | 62 |
24 | ホンダ | ゴールドウィング/ツアー/ツアーDCTエアバッグ | 60 |
25 | スズキ | Vストローム650/XT ABS | 55 |
26 | ヤマハ | テネレ700ABS | 54 |
27 | カワサキ | ニンジャZX-6R/KRTエディション | 52 |
28 | カワサキ | ニンジャ650/Z650 | 51 |
28 | BMW | R1250RS | 51 |
30 | ホンダ | CB1100/EX/RS | 47 |
31 | BMW | F900XR | 41 |
32 | KTM | 390デューク | 40 |
33 | カワサキ | 900 Z1 | 39 |
33 | BMW | S1000RR | 39 |
35 | BMW | R1250GS | 38 |
36 | トライアンフ | ストリートトリプルRS/ロー | 37 |
37 | スズキ | Vストローム1050/XT | 35 |
37 | カワサキ | ニンジャH2SX/SE/SE+ | 35 |
37 | ハーレーダビッドソン | スーパーロー/アイアン883 | 35 |
40 | カワサキ | Z900 | 32 |